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創業者メッセージ「未来を担うみなさんへ」

3つの基本理念で見据えてきた未来

名誉相談役 中村 雅哉 (PHOTOGRAPH BY TARO TERASAWA)

半世紀以上「遊び」に関わってきた中で、その根底にある哲学は、『人間は遊ぶ存在(ホモ・ルーデンス)である』という言葉に集約されます。このヨハン・ホイジンガの言葉にはじめて出会ったときは、まさに「我が意を得たり」。この言葉は、ナムコの企業活動の正当性と勇気を与える「納得」、そして「人間は遊ぶために生まれてきた」という「確信」へと高まっていくことになります。

ただ、「遊び」という人間の本質は変わらなくても、「遊び」を取りまくものは、時代とともに変わります。私は、21世紀は、それまでの「物質性」ではなく、「精神性」という言葉で語られる時代だと考えていました。そこで、アンドレ・マルローが『21世紀は精神性(スピリチュアリティ)の時代である』と表現した言葉に、これまた「我が意を得たり」という想いで、いち早く未来を見据えた企業活動を行ってきたのです。

こうしたナムコの企業活動は、第一次産業・第二次産業・第三次産業という一般的な分類では語り尽くすことができないものです。そこで、『高次の産業ほど高い付加価値を生み出す』というナムコ流経済理論をもとに、第三次産業であるサービス産業を再定義し、より高次の第四次(=知識)・第五次(=情緒)・第六次(=意志・意識)というステージを用意してきました。ナムコは、自らその新しいステージの旗手を担うことで、この理論を証明すると同時に、新たな価値の創造と社会・文化への貢献を果たしてきました。

さて、さらなる未来はと言うと、第六次産業にとどまらず、もっと高い付加価値を生み出す、より高次の第七次産業が存在するかもしれません。はたして第七次があるのかないのか、あるとしたらそれは何なのかということはわかりませんが、このようなステージをあらかじめ、こしらえておくこと自体が、みなさんがこれから開拓し、発展させていく未知の事業領域へと導く指針として、意味があることだと思っています。

「知・好・楽」の精神で仕事に取り組む

名誉相談役 中村 雅哉 (PHOTOGRAPH BY TARO TERASAWA)

より高次の産業において人々の志向や産業価値は、より「知・情・意」といった精神的な方向性を持ちます。ですから、その担い手の仕事ぶりもより高度なものが要求されていきます。

そこで、私がつねづね言っているのが「知・好・楽」というキーワードです。これは論語の中の一節、「これを知る者は、これを好む者に如かず/これを好む者は、これを楽しむ者に如かず」の精神です。仕事に置きかえてみれば、自分の仕事を知っているという人よりも好きだという人のほうが、好きだという人よりも楽しむことができる人のほうが、より良い仕事ができるという考え方です。

みなさんが仕事をしていく中で、その仕事を知るだけではなく、その仕事が「好き」だという気持ちで自分を高めていき、さらにその仕事を「楽しめる」環境を自らの意志で作り上げていってほしいのです。

私自身、そういう仕事の仕方をずっとしてきました。もちろんナムコを創業し発展させていく中で苦労がなかったわけではないですが、自分で納得して楽しみながら仕事に取り組むうちに、都合よく忘れてしまったわけです。「我がものと思えば軽し傘の雪」という言葉にあるように、ものごとは考え方や工夫次第で、感じ方を変えていけるということなのではないでしょうか。

今でも私の想いは変わりません

また、この「知・好・楽」の精神で一緒に仕事に取り組んでいける社員をリクルートするために、私自身が素直に「こういう人が欲しい」という人物像を「『C』が多くてもいいじゃないか」「大学8年生に届いた採用通知」「集まれ前科者。」「■肉■食は弱肉強食か、焼肉定食か。」といったコピーで意思表示してきました。

  • 『C』が多くてもいいじゃないか
  • 大学8年生に届いた採用通知
  • 集まれ前科者。
  • ■肉■食は弱肉強食か、焼肉定食か。

過去のリクルート広告

これらのコピーは決して陳腐化しておらず、今でも私の想いが込められています。この想いは変わりません。

名誉相談役

名誉相談役 中村 雅哉

当ページで使用している中村雅哉氏の写真: 寺澤太郎氏

(創業者メッセージ「未来を担うみなさんへ」終)